なぜ学校外の学習時間がこんなに減ったのか?→問題は「家庭学習」が減っていること

宿題が減ったから学校外≒家では勉強しない、は1に親の意識の問題、2に教育行政の不始末だろ、こんなもん。
塾に行かせるというのは解として違うし(両親の収入による格差が生じてしまい非常によろしくない)、別に親がつきっきりでなくとも読書を勧めるなり復習・予習を促すなりすればいいわけで。

“現行の学習指導要領も「主体的・対話的で深い学び、個別最適な学び」を掲げて、学習者主体を前面に押し出している。”
そうだが、そこから先「どのようにして」を一定の方向性なり選択肢なりも示すべきではないだろうか。文科省がそこまでやってしまうと国からの押し付けが過ぎるので、そこら辺は自治体の教育行政が手腕を発揮する場面かもしれない。

選挙権を行使しない、選挙に行っても安直に自民党や維新の会・参政党・国民民主・チームみらいなどといった政党に投票し、サナ活なんぞに乗っかって自分で自分の首を絞めるような事態を招く、そんな愚かな大人にならないためには、子どもの頃から正しいベクトルに向かって勉強や読書を地道にこなしていくしかない。
日本の将来が不安なら(高市政権で日本沈没の危険が加速したのは間違いないし)、己一人なら海外に脱出したっていいのだ。周囲の環境に左右されうるとはいえ、若いうちなら選択肢も機会も可能性も充分にある。

多くの大人たちがアホボン過ぎて長らく自民党と維新・国民民主・参政ら補完勢力に投票し続け、史上最凶の疫病神“サナエ”を総理大臣に召喚してしまった皺寄せが子どもたちに行ってしまってる現状には深く同情する。日本から逃げるなり、逃げずに抗うなり、好きにしてもらっていいからとにかく頑張れとしか言えないのが辛いけど。

小中高生の”学校外の学習時間”が約2割減、この11年の間に何が起きたのか?「宿題が減ったから」では済まない深刻な事情【東洋経済オンライン:前屋毅 2026年8月7日】

「この11年で子どもの学校外の学習時間が2割減少した」という調査結果が、大きな反響を呼んでいる。

ベネッセコーポレーションの社内シンクタンクであるベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所との共同研究「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」(以下、「調査」)が、今年6月30日に公表された。

2015年調査と比較すると「1日あたりの学校外の学習時間(宿題・宿題以外の家庭学習・学習塾の時間)」が高校生で22分減、中学生で19分減、小4〜6年生で17分減、小1〜3年生で9分減と、この11年で約2割減っていた。

〔※小1〜3生は保護者が回答、小4生以上は子ども自身が回答。「宿題」は学校の宿題をする時間、「家庭学習」は学校の宿題以外の勉強をする時間を示し、「しない」を「0分」、「4時間」を「240分」、「4時間より多い」を「300分」のように置き換えて算出した。また、「学習塾」の時間は、「通っていない」と回答した子どもを0分、「通っている」と回答した子どものうち「1回にどれくらいの時間、勉強していますか」という質問に対して、「30分」を30分、「1時間」を60分、「4時間」を240分、「4時間より多い」を270分のように置き換え、週あたりの通塾回数をかけあわせて7で割って算出した
(出所:ベネッセ教育総合研究所・東京大学社会科学研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」より)〕

ピークの17年と比べると小4~6年生で88時間だった学校外の学習時間は、25年には66時間になっている。中学生でも、114時間だったものが88時間へと減少しているのだ。

なぜ学校外の学習時間がこんなに減ったのか?

学校外の学習時間でも、とくに減少が目立つのが宿題である。小4~6年生で17年には45時間だったものが、25年には30時間にまで減っている。中学生では、53時間から36時間になってしまっている。


〔※小1〜3生は保護者が回答、小4生以上は子ども自身が回答。「宿題」は学校の宿題をする時間、「家庭学習」は学校の宿題以外の勉強をする時間を示し、「しない」を「0分」、「4時間」を「240分」、「4時間より多い」を「300分」のように置き換えて算出した。また、「学習塾」の時間は、「通っていない」と回答した子どもを0分、「通っている」と回答した子どものうち「1回にどれくらいの時間、勉強していますか」という質問に対して、「30分」を30分、「1時間」を60分、「4時間」を240分、「4時間より多い」を270分のように置き換え、週あたりの通塾回数をかけあわせて7で割って算出した
(出所:ベネッセ教育総合研究所・東京大学社会科学研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」より)〕

この結果に「それほどの驚きはない」と言うのは、調査を担当したベネッセ教育総合研究所学習科学研究室主任研究員の岡部悟志氏である。その理由を、次のように説明する。

「教員の働き方改革が問題視される中で教員が宿題の量を減らしてきたことが、大きな原因だと考えられます。働き方を考えれば、宿題の量を減らすことには賛成で、その意味では適正化してきたと思います」

宿題のために教員はプリントをつくったり、それを採点したりとかなりの時間が割かれることになる。それだけ働く時間は長くなり、超過勤務になりやすいわけだ。宿題を減らすことで、教員の超過勤務は軽減されることになる。

子どもたちは勉強をどうとらえているのか?

だから良かった、ということにはならない。宿題が減ったことと学校外での学習時間が減ったことを併せて考えると、「宿題がなければ子どもたちは勉強しない」といった傾向が見てとれるからだ。

宿題が減ったことを、「勉強しなくていい」というメッセージとして子どもたちが受け取ってしまっている可能性がある。もちろん、それは誤った受け取り方でしかない。

宿題がなければ勉強しない子どもたちは、勉強をどうとらえているのか。それも、「調査」の項目にある。

「勉強が好き」と答えた小4~6年生は、17年の64.3%から25年には53.1%に減っている。中学生でも17年の44.5%から25年は39.7%に減っているのだが、24年が37.7%なので、若干ながら増える傾向にあるといえなくもない。


〔(出所:ベネッセ教育総合研究所・東京大学社会科学研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」より)〕

とはいえ、大きな流れとしては小学生でも中学生でも勉強が好きな子は減る傾向にあるようだ。言い方を変えれば、勉強嫌いが増えている。勉強嫌いだから、宿題で強制されなくなれば、学校外での学習時間が減ることになるのだ。

子どもたちに勉強させるために宿題を増やせ、という声が強まってくるかもしれない。はたして、それでいいのだろうか。

問題は「家庭学習」が減っていること

そこで注目しなければならないのが、調査にある学校外での学習時間における「家庭学習」である。家庭学習は宿題のように強制されるものではなく、子どもたちが自主的に取り組む家庭での学習時間のことである。こちらも減っていて、「これが問題です」と岡部氏も指摘する。

小4~6年生で17年には29時間だった家庭学習(宿題以外の時間)は、21年には30時間にまで増えるが、25年になると22時間になっている。減少しているのは中学生も同じで、17年には35時間で、21年には38時間になるが、25年には29時間になってしまっている。その意味を、岡部氏が説明する。

「今の教育が目指しているのは『学習者主体の学び』です。子どもたちが自分の興味関心、必要性に応じて学ぶことを目標にしています。そういう学びが育っていれば、自分で学んでいく家庭学習の時間が増えていかなければならないのですが、逆に減ってしまっているのが現実です」

現行の学習指導要領も「主体的・対話的で深い学び、個別最適な学び」を掲げて、学習者主体を前面に押し出している。これが浸透していれば、宿題は減っても子どもたちが自らの興味関心から学ぶ家庭学習が増えて、それによって学校外での学習時間も増えているのが望ましい。宿題が減っても家庭学習が増えて、全体としての学校外の学習時間は減らないか、むしろ増えているのが望ましい。

しかし、そうなっていない。「学校の授業では従来の、先生が一方的にしゃべるだけの講義型から、子どもたちが主体的に、自律した学びを実現するための授業づくりの挑戦がされているし、多くの先生たちが意識していることもたしかです。ただ調査結果から判断すると、まだ自律した学びが『育っていない』ということになります」と、岡部氏。

高校生だけは改善傾向にある

とはいえ、悲観的な材料ばかりではない。調査では、「改善傾向」と岡部氏が指摘する材料もあるのだ。

それは、高校生の家庭学習(宿題以外)の時間が増加傾向にあることだ。17年には47時間だったものが23年には40時間に減ってしまうが、24年には42時間、25年には41時間となっている。最近になって、やや増加傾向にあるといえる。

調査には「勉強が好き」と答えている割合の結果も示されているが、高校生で17年には37.4%だったが、25年には40.0%と上向いている。小学生や中学生が下向き傾向にある中で、高校生だけは上向いているのだ。それを、岡部氏は次のように分析する。

「高校では探究学習など、自分の興味関心から課題を見つけて学んでいく自律的な学びが、小中に比べれば多く行われています。それは学校の授業時間だけで終わるものでもないので、家でも自発的に取り組んでいると考えられます。だから、家庭学習の時間が増えているといえます」

現行の学習指導要領が全面的に実施されたのは、小学校で20年度、中学校では21年度からだった。そこから講義型から自律型に授業スタイルは変わっていくことを目指してきたことになる。

学校も子どもたちも急に変われるわけではないが、少しずつ模索してきている。今の高校生は、そうした模索を小中学校時代に経験してきている。その経験があって、高校生になって探究学習などもあり、自律型学習が少しずつではあっても実践できるようになってきているのかもしれない。それが高校生の家庭学習時間の増加として表れている、と受け取ることもできるのだ。

今の小学校や中学校の授業もさらに変わっていけば、その子たちが高校生になったときには自律型の学びはもっと深まっていき、家庭学習の時間はもっと増えていくことも考えられる。それを岡部氏に質問すると、次のような答えが返ってきた。

「その可能性もないわけではありません。そこは希望的なことも含めて、今年とか来年とかの結果をみていきたいと考えています。自律的な学びが小中学校でもっと浸透していけば、高校生では自律的な学びを実践する力が身に付いて、さらに家庭学習の時間が増えていくと思うし、そうなってほしいと願ってもいます」

「何のために勉強しているのかわからない」が増加

もう1つ、調査の中で気になる結果がある。それは、「何のために勉強しているのかわからない」と答えている比率が、小中高ともに増えていることだ。


〔(出所:ベネッセ教育総合研究所・東京大学社会科学研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」より)〕

何のために勉強しているのかわからなければ、勉強していても楽しくないだろうし、自律的に学ぶ意欲も湧いてこない気もする。せっかく上向いている高校生の家庭学習も、また下向きになってしまう可能性も考えられなくもない。岡部氏も言う。

「長期的には、こっちのほうが問題かもしれません。その原因としては、将来不安や社会不安があると思われます」

調査には、将来不安と幸福度についての調査結果もある。それによると、「これからの『日本』がどうなるか不安だ」と答えた割合は、小中高生ともに19年に比べて25年は増加している。高校生では55.1%から71.3%になっており、小学生でも45.4%から55.4%に増えている。子どもたちが、将来に不安を感じているのはたしかだ。

それは、自分の将来への不安にもつながっている。「自分は将来、幸せになれる」かについて「とてもそう思う」と回答したのは、高校生ではあまり変化がないのだが、17年も25年も23.6%と低いところでの横ばい状況である。高校生ともなると現実が見えてくることもあって、あまり期待を持たないようになってくるからだろう。

ただし小中学生も、「幸せになれる」と答えている割合は低いレベルである。もっと将来への期待に胸ふくらませていてもいい年頃だと思うのだが、低く、しかも下がってきている。小4~6年生で17年の37.7%から25年には31.3%になり、中学生では28.5%から23.1%にまで下がってきている。


〔(出所:ベネッセ教育総合研究所・東京大学社会科学研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」より)〕

なぜ、不安を抱え、自分の将来に希望が持てないのか。その疑問を岡部氏に投げかけると、こう答えた。

「子どもたちにとって身近な『大人』といえば、教員や親くらいしかいないのが現実です。もっといろんな大人がいるし、その中には自分が目標にできる大人もいるはずだと思います。そういう大人に出会えていないことが、子どもたちが不安を感じ、自分の将来に夢を持てない現状につながっているのではないでしょうか。目標とすべき大人に出会うことが、興味関心の動機づけになって、勉強しようという気持ちにもつながるはずですが、それができていないのが現実なのかもしれません」

自律的な学習を増やすには…

今、学校では、キャリア教育や職場体験など社会とつながる授業が行われてはいる。社会人に来てもらったり、または子どもたちが職場を訪問する授業である。「社会との接点」をつくる授業だ。

ただし、その回数は多くない。数少ない中で、目標となるような大人と出会ったり、興味のある仕事、職場を知る確率は少ないに違いない。

「まだまだ学校は閉じられた場所なのかもしれません」と岡部氏も言うように、学校は自分たちの殻の中にある。そうした状態では、子どもたちは将来に希望を持てないし、自分たちが幸せになることにも確信を持てないでいる。

これでは、いくら自律的な学習と旗を振ってみても、子どもたちの動きは鈍いままでしかない。学校は、さらに自律的な学習につながる授業の挑戦を加速させるとともに、門戸を広く開いて子どもたちが社会と接する機会を増やし、社会について、自分自身について考える機会を増やすことが、自律的な学習に取り組む子どもたちを育てるために必要なことだといえる。